「私はあなたの何なの?」進展しない“中年の恋”に落胆する46歳バツ1女性の嘆息
46歳、年上男性に狙い定めて婚活中
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
離婚して15年あまり経った46歳の典子さん(仮名)は、息子の大学進学を機に婚活を開始。年下の男性には興味がなく、5〜10歳年上限定でパートナー探しを始めました。
「主にアプリで活動して、たまにオフラインの婚活パーティーに参加するって感じで1年ほど真剣に取り組みました。
今はアプリで出会ったダイスケさん(仮名)と、友達以上恋人未満って感じの関係が3カ月ほど続いています。
ダイスケさんは、私よりも6歳年上。彼も婚歴があって、10年近く前に前妻と別れたみたい。離れて暮らす娘さんがふたりいるって聞いています」
【読まれています】「婚約指輪は何だったの? 婚約破棄され「慰謝料請求」も辞さない34歳女性の憤りと動揺」
純粋な恋がしたい
典子さんは、なにがなんでも早く結婚したいわけではなく「いい人がいれば」程度のスタンスの持ち主。しかし「もう一度、青春時代みたいな純粋な恋がしたい」と話します。
「ダイスケさんは、見た目も肩書きも私好み。アプリで“いいね”をもらったときに『あ。この人アリかも』って思いました。
だからすぐに会いましたし、最初に会ってからは1週間から10日に1回のペースでデートを続けています」
ところが、典子さんは今、“宙ぶらりん”にな関係に不満を抱き始めています。
“中年の恋”ってこんなもの?
「私たちっていわゆる“中年の恋”ってやつですよね?
もう酸いも甘いも噛みわけてきた年齢ですから、もっとスマートに関係が進んでもいいはずなのに、彼はすごく思わせぶりなんですよ。
会えば手も繋ぐしキスもします。体の関係もあるのに、告白はしてきてくれない。
お互いの飲み仲間にも紹介しあったので、おそらくみんな私たちが付き合っていると思っているはず。
でも実際には、友達以上恋人未満の関係だから、将来の話は怖くて言い出せないんですよね…」
典子さんはダイスケさんを「彼がその気になってくれるなら、結婚してもいい」相手として認識しています。
しかし、ダイスケさんに2人の関係をそれとなく尋ねても、怪訝な顔をされるだけで、前に進む気配はありません。自分の立場は何なのかと不安は募るばかりで…。
こんなに面倒だったっけ?
「彼もしっかりと“中年”なのに、女性に対して思わせぶりだなんて、本当にしんどいですよ。
正直、私は新しい相手と関係を育てていくことに年齢的なリミットも感じています。だから、ダイスケさんと“ちゃんとした関係”になりたいだけなんです。
恋愛って、こんなに面倒なものでしたっけ?
あーあ、彼は何を考えているんでしょう。ちゃんとケジメをつけてくれるって期待していただけにガッカリです。
このまま思わせぶりな関係が延々と続いていくのは嫌。他の人じゃなくてダイスケさんと“恋人”として向き合いたいのに。
私は、どうしたらいいのでしょうか…」
◇ ◇ ◇
苦しそうに眉を寄せる、典子さんの表情はまさに恋煩いそのもの。いったい、ダイスケさんは典子さんとの関係性をどう受け止めているのでしょうか。
ダイスケさんの真意がわからず、日々ため息ばかりが増えているそうです。
(並木まき/ライター・エディター)