映画「否定と肯定」が警鐘を鳴らす歴史修正主義者のウソ

公開日: 更新日:

 アウシュビッツでのユダヤ人大虐殺はなかったとする歴史家が現れた。さすがに看過できないと、女性歴史学者が著書でこれを非難したところ、名誉毀損で訴えられた。「ポスト・トゥルース」などといって歴史的事実を歪め否定したり、「フェイクニュース」を流布する輩が跋扈する今、この2000年の法廷闘争が再注目され映画化された。

 被告として法廷に立った米エモリー大教授デボラ・E・リップシュタット氏(70)がこのほど来日し、日刊ゲンダイのインタビューに応じた。

 ――一体どうやって、訴えを退けたのか。

「相手が訴えた英国の法廷では、訴えられた側に立証責任がありました。ホロコースト否定論をこちらが崩す必要があったのです。ただし大量虐殺があったのかなかったのかと争えば、否定論者の見解を認めることになってしまう。荒唐無稽な否定論を歴史的事実と並び立たせてしまうのは絶対にあってはならない。相対的な真実など存在しないし、紛れもない事実というものはありますからね。実際に法廷でやったのは相手の説の論拠をたどり、ひとつずつ情報源を突き止めること。捏造や嘘ばかりでした」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    そんなに女性天皇がいやなのか…最近の雅子皇后いじめの裏にあるもの

  2. 2

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  3. 3

    “異例の成績”報道の悠仁さまに東大の「共通テスト重視」が与える影響は?

  4. 4

    大阪府の8割の小売店でコメ品切れ発生だが…吉村知事「備蓄米放出しろ」が腑に落ちないワケ

  5. 5

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  1. 6

    悠仁さま“親がかり”の「東大推薦」に1万2500人超の反対署名…志望校変更に現実味も

  2. 7

    都心のマンションで急増する“性感メンズエステ”驚愕の実態「まったく気付かず…」と住民唖然

  3. 8

    夏ドラマは駄作ばかりだった…「どうせパリ五輪に食われる」と各局の手抜きミエミエ

  4. 9

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  5. 10

    佳子さま2990円ニット着用に愛子さまはGU愛用…女性皇族“プチプラ旋風”で好感度に差