仮面女子・猪狩さんは車椅子生活…強風で看板倒壊の責任は
民法717条には、こうある。
「土地の工作物の設置または保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない」
問題は、猪狩の事故のように強風で倒れたケースでも責任を問えるのか、ということだ。
「台風など天候が荒れることが予想されるケースでは、しっかりと看板を縛り付けるなど、あらかじめ対策を講じることは当然として、1年に1回あるかないかの強風や突風だったとしても、日頃からそれに備えておく必要がある。それによって損害が生じたら、瑕疵が認められ、損害賠償の対象となります。賠償の対象は逸失利益、慰謝料、治療費などです」(弁護士の山口宏氏)
慰謝料は、一家の大黒柱が交通事故死した場合で3000万円ぐらいだという。それが本当に被害者の慰めになるかとなると、話は別だが……。