国民的アニメが視聴率低迷 「サザエさん」復活の策あるか
「今年3月で東芝がメインスポンサーを降板し、近い将来のシリーズ終了のウワサまで流れましたが、それはなさそうです。4月以降、視聴率が1ケタだったのは5月27日の9・4%、7月1日の9・9%、8月12日の9・3%の3回だけ(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。フジテレビにとって貴重なコンテンツであることに変わりはありません」
今のご時世、視聴率10%前後でも「上等」と亀井氏は言うが、つい数年前まで20%を稼いでいた番組としては「低迷」と言わざるを得ないだろう。そして、亀井氏は「視聴率を"復活"させるには、どうしても番組の著作権をもつ長谷川町子美術館の協力が必要です」と、こう続ける。
「テレビ東京の『おそ松さん』や『深夜!天才バカボン』は、昭和の名作をリブートして若者の人気を獲得しました。それにならって『夜のサザエさん』とか『裏サザエさん』のような思い切った深夜アニメを作るのはどうでしょう。ただ、長谷川町子美術館が許さないでしょうねえ……それが無理なら、もともと新聞連載の4コマ漫画だったことに立ち返り、『めざましテレビ』あたりで『サザエさん』の過去の1エピソードだけ毎日放送し、"新旧の客"を呼び込むという手はあると思います」
「夜のサザエさん」はタイトルだけでも面白そうだが……いずれにせよ、国民的キャラクターの価値は計り知れない。番組のテイストは"昭和"でよくても、ビジネスモデルまで"昭和"のまま視聴率による広告収入というだけでは、せっかくの財産もジリ貧になってしまう。