著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

紅白歌合戦に“世代交代”の波 視聴者取り戻したいNHKの思惑

公開日: 更新日:

 すでに69回を迎えた紅白。長寿番組を継続するにはマンネリ化対策は必要。司会者、歌手の若返りは同時に視聴者の新陳代謝も図っているかのよう。長く番組を続けるには、中高年が当時好きだった歌手と共に紅白を見続けてきたように、若者にも紅白を習慣づけしなければならない。若者を意識した番組作りが出場者の変化に表れている。

 恒例の初出場も今年は「紅組2・白組4」いるが、音楽界の思惑もある。

「CDが売れない時代でも若者は好きな歌は買う。紅白に出場すれば、CDの売り上げにもつながる。初めて紅白で歌を聴く高齢者にも認知され、来年の人気やヒットにも好影響を与える可能性も出てくる」(音楽関係者)

 かつて演歌歌手は「紅白」出場によって、翌年は全国の営業が増えた。

「1曲のヒット曲と1回の紅白出場で家が建った」と言われたこともあり、新人歌手は「目標は紅白出場」が合言葉だった。今はベテラン歌手も紅白出場が営業にもCDの売り上げにもなかなかつながらない時代。紅白は歌手としてのステータスに過ぎない。逆に若手歌手にとって「紅白」は来年につながっている。若者の視聴者を取り戻したいNHKの思惑とも一致している。あおりで演歌歌手が減り、代わりに出場する若手がいる。スポーツ界、政界に世代交代があるように、紅白も世代交代が確実に進んでいる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  3. 3

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  4. 4

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  5. 5

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  1. 6

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  2. 7

    早実初等部が慶応幼稚舎に太刀打ちできない「伝統」以外の決定的な差

  3. 8

    「夢の超特急」計画の裏で住民困惑…愛知県春日井市で田んぼ・池・井戸が突然枯れた!

  4. 9

    フジテレビを救うのは経歴ピカピカの社外取締役ではなく“営業の猛者”と呼ばれる女性プロパーか?

  5. 10

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された