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本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。“東京の異界シリーズ”第5弾「高田馬場アンダーグラウンド」(駒草出版)発売中。「全裸監督 村西とおる伝」(新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixから世界190カ国同時配信決定。

飯島直子は自分のアソコに水着の上からポラで割れ目を…

公開日: 更新日:

 野田義治は雑誌グラビア、イメージビデオ、すべての撮影現場に顔を出し、ときにはカメラマンや監督以上に自社のタレントに指示を出す。

 露出を抑えるようにカメラマンに圧力を加えるのではなく、その逆。もっと露出するように、もっと大胆なポーズをするように、むしろカメラマンや監督以上のことを要求するのだ。

「よく女の子を泣かせましたけど。たとえば後ろ向きで水着撮ってる。ブランコ乗ってる。僕は“おまえ、もっと股開けー”って直接的な言い方するんですよ。後ろしか写ってないんだから脚を写さないといけない。そしたら股開かなきゃ写らない。カメラマンっていうのは、そういう直接的な言葉使うのがイヤだから、上手に上手に時間かけてもっていくんですよ。でもこっちは時間かけてらんないですよね。そのほうが早く終わるし、次のカットに移れるし」

 数々の撮影現場に立ち会ってきた野田義治が、感嘆したモデルがいた。

「後にも先にも、こいつ最高って思ったのはこの子。飯島直子」

 現場は、「11PM」のカバーガールたち7人を集めたホテルのプールサイドだった。

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