視聴率低迷のNHK大河「いだてん」には致命的な見落としが
民放でゴールデンタイムのドラマが、視聴率5%台になったら黄信号点滅、3%台で打ち切りだが、大河ではそうもいかない。どこまで落ちるかがテレビ界の最大関心事という情けないことになっているが、NHK内では「いだてん」の大失敗というだけで済みそうもないという。
「責任が問われそうですが、大河はトップも加わった決定なので、低評価でも、誰かが異動になるということはありません。ただ、大河ドラマそのものがもう終わったんじゃないかという議論は、強まりそうです」(番組構成作家)
大河ドラマは平均視聴率20%台が当たり前だったが、この5年は最も高かった「真田丸」でも16・6%だ。やはり、大河神話は崩れつつある。間接費用や準備も含めれば、1話1億円近くもかけて、池の水を抜いて外来種を追いかけ回すだけのテレビ東京の番組と同程度の視聴率では、「もうやめようよ」という声が上がるのは当たり前だろう。
来年の「麒麟がくる」は明智光秀を主人公にした戦国もので、大河ファンが戻ってくると期待できるが、それでも視聴率ひとケタなんていうことになったら、大河ドラマ廃止が本気で検討されそうである。
(コラムニスト・海原かみな)