常に「城田優」を励ますスペイン人母のケ・セラ・セラ精神
「自分の目指していた世界にいる偉い人たちから、否定されてしまった」(同前)
しかも、容姿という変えようもない部分で。それがショックだった。そんなときでも母は「そんな人たちの言うことなんて気にしなくていいのよ、あなたは」(同前)と励ましてくれた。
そして16歳のとき、ようやく受かったのがミュージカル「美少女戦士セーラームーン」のタキシード仮面役。03年から出演した舞台では、自分がコンプレックスに思っていた容姿が全部プラスになった。遠くからでもわかる端正な顔立ち、舞台映えする長身。「ミュージカルという舞台では自信を持てる、自分は輝ける存在なんだ」(ネットネイティブ「モデルプレス」18年10月24日)と。
この舞台がきっかけで、さまざまなミュージカルに呼ばれるようになった。「優、舞台っていうのはやればやるほどどんどん怖くなるんだぞ」と、最初の舞台の殺陣師が語ってくれた言葉を次第に実感していった。
「自分が成長していく、成長していくほど求められるものが上がっていって、アベレージが高くなっていって失敗できないという気持ちに変わっていく。それでどんどん舞台に立つことが怖くなった」(同前)
そんなときも、母は「大丈夫よ、あなたいつもそうしてきてるじゃない」と、「ケ・セラ・セラ」の精神で励まし「ブラボー!」と肯定してくれるのだ。