木村拓哉「グランメゾン東京」脚本家だけパクリ炎上の不思議
さらに「グランメゾン東京」の脚本家の黒岩勉氏が手掛けた過去作品も含め、“パクリ疑惑の脚本家”と名指しし、パクリの首謀者であるかのような印象を与える報道もある。
ただ、脚本家だけに“パクリの首謀者”のレッテルを貼ることには違和感を覚える。ドラマの制作の流れと、脚本家の役割を理解すれば、パクリ疑惑の責任を黒岩氏ひとりに押しつけることが適切かどうかが分かるだろう。
まず企画段階から見ていこう。基本的にドラマの企画を考案するのはプロデューサーだ。漫画や小説など“原作モノ”の場合、ドラマ化の権利獲得からスタート。プロデューサーは脚本家と二人三脚でストーリー、コンセプト、想定する出演者などを決める。
一方、出演者ありきでストーリー、コンセプトが決まる場合もある。プロデューサーとの打ち合わせを踏まえ、脚本家はあらすじを書き、さらに打ち合わせにより骨子を固めていく。
次に制作会議へ移る。初稿の脚本をもとにプロデューサー、脚本家、演出家(監督)、制作スタッフ、テレビ局の編成など5~10人ぐらいで開き、具体的な制作プランを検討。そして役者の出演交渉やロケ地の選定、撮影スケジュール調整などがスタートする。