林家ぺーさん振り返る 結婚3年目で宍戸錠と共演エピソード
パー子とのおしどり夫婦として知られるお笑い芸人の林家ペーさん(78)。かつて準レギュラーだった人気バラエティー「元祖どっきりカメラ」(日本テレビ系)では、先月亡くなった宍戸錠と共演した。その思い出の写真がこれ……。
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この写真、1975年の冬、今ごろだったかなあ。当時、千代田区麹町に本社があった日本テレビの控室で撮ったんですよ。この日は「元祖どっきりカメラ」のスタジオ収録があって、それが終わった後。パー子と僕はやや緊張していますが、錠さんは収録後でリラックスしてる様子がわかるでしょ?
75年といえば、僕ら夫婦が結婚して3年目。まだ食うのが精いっぱいの下積みの頃。見てよ、パー子は初々しくって可愛いでしょ?余談ですけどね(笑い)。
それはさておき、「どっきりカメラ」は「なんでもやりまショー」ってバラエティーのワンコーナーが独立して70年からスタート。一般の方や芸能人にイタズラを仕掛けたり、偽のシチュエーションでだましたりって構成で、錠さんは司会者兼だまし役でした。
当時そんな番組はなかったから、すごく評判になってね。番組が始まるや、30%を超える高視聴率を叩き出し、他社も次々に似たような番組を作ったんです。
そもそも僕の師匠の先代・林家三平がスタート時から出演していました。それで付き人としてスタジオに出入りするうちにお鉢が回ってきたんです。
もちろんすごくうれしかったですよー。一言じゃ言えないくらい。なんてったって錠さんといえば、日活アクション映画の「エースのジョー」。和製ガンマン、早撃ちの名手として銀幕の大スターでしたから。僕は大阪の日本橋で育ったんですが、小学生の頃から難波の映画館へ通い、錠さんは憧れの一人。そんな雲の上の人と一緒に仕事できるなんて夢のようでしたよ。
出演したのは師匠の付き人時代から数えると70年ごろから番組が終了した89年まで。その5年後から去年まで開催されたスタッフと出演者の“同窓会”には皆勤賞です。錠さんと最後に会ったのは5年前の“同窓会”だから、45年くらいお付き合いさせていただきました。
とはいっても、僕は番組ではだまされてばかりでね。スタジオ収録の時はそのシーンをVTRで見ながら随分、錠さんにイジられてました。