炎上作「バイバイ、ヴァンプ!」を改めて真っ当に考察する
2月14日より公開された、男性アイドルグループ「祭nine.」寺坂頼我(20)主演の青春ホラー映画「バイバイ、ヴァンプ!」(ロハスプロダクションズ配給)。全国で6館という小規模な公開にも関わらず、この作品がネット上では炎上騒ぎへと発展し、一部で話題になっている。
「噛まれると同性愛者になる」ヴァンパイアに立ち向かう高校生たちの姿をコミカルなタッチで描く同作。設定や内容が同性愛差別的だと話題になり、公開中止を求める署名運動にも発展。それに対し製作サイドは、映画公式サイトおよびTwitterにて「同性愛を差別する作品ではない。」と否定。この作品は「愛の自由、愛を貫くために壁を乗り越えること」をテーマとした作品である、との主張を繰り広げた。果たして実際のところ、作品はどうなっているのか? 筆者は22日、渋谷HUMAXシネマへと向かった。
■イケメン主演なのに女性客は5人、客席はスカスカ
同作はレイトショーのみの1日1回上映。渋谷HUMAXシネマは1スクリーンのため、開場を待つ鑑賞者たちはロビーで待つのだが、作品が作品なだけに、なんともいえない緊張感が漂う。いざスクリーンに通されてみると、客席はスカスカ。202席の劇場に、観客は20人足らず。そのうち女性客はわずか5名程度で、大半は男性客で20~40代くらいと年齢層も割と高めだった。同性愛を打ち出してイケメンアイドル俳優を揃えたというのに、その目論見は空振りしている感じは否めない。おかげで、後ろから2列目の真ん中という好位置からのびのびと鑑賞することができた。