「アウトブレイク」(1995年)ワーナー・ブラザース

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 1970年代にアフリカで発見されたエボラ出血熱が再び急拡大したのが90年代。図らずも同時期に登場したのがウォルフガング・ペーターゼン監督の本作だ。

 内戦が続くアフリカの某国で白人の傭兵団に集団感染が発現。軍はもみ消しのために基地ごと爆殺する。

 ここまでが話の前置き。本筋はアフリカから米国に密輸されたペットのサルを媒介に、国中が一気に感染爆発に至る過程を描く。

 特に怖いのは初期症状を単なる風邪と思って映画館に行き、そこで派手なクシャミをしたことからクラスター(集団感染源)が出現するところ。「3密」の恐怖が4半世紀も前の映画で描かれているのだ。

 封じ込めの下、野戦病院が並ぶ描写もまさにディストピアSF。ダスティン・ホフマンにモーガン・フリーマンと、実力派を起用した重厚な仕上がり。

【連載】DVDで体験する 恐ろしすぎる世界

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