著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

「栄冠は君に輝く」熱唱 久志モデル伊藤久男の数奇な人生

公開日: 更新日:

 最初のうちはなかなかヒット曲に恵まれなかった伊藤の転機となったのは、古関が作曲した「露営の歌」との出会いだった。「勝って来るぞと勇ましく」と始まる同曲は大きな反響を呼んだ。その後も伊藤は古関とのコンビで「暁に祈る」や「海の進軍」など、戦時歌謡を次々に発表してい
った。

■「露営の歌」など戦時歌謡を次々と…

 しかし戦争が終わると、自身の歌が兵士を戦場に送り出したという悔恨から、家に引きこもり、酒を浴びる日々が続いた。「伊藤久男は終わった」との声が業界内でもささやかれだしていたころ、古関とのコンビで再起を果たす。終戦4年目に古関が作曲した高校野球大会歌「栄冠は君に輝く」を熱唱。続けて、同じく古関作品の「イヨマンテの夜」を発表し、完全復活を遂げた。

 演じる山崎と同様、伊藤もたいへんなハンサムだった。ドラマでは山崎がウインクするだけで、女学生たちが卒倒する様子が描かれているが、実際の伊藤も相当なモテ男だったらしい。全国どこに行っても、女性たちの黄色い声が上がったという。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    大山悠輔逃し赤っ恥の巨人にOB評論家《良かった》 FA争奪戦まず1敗も…フラれたからこその大幸運

  3. 3

    悠仁さまの進学先に最適なのは東大ではなくやっぱり筑波大!キャンパス内の学生宿舎は安全性も高め

  4. 4

    過去最低視聴率は免れそうだが…NHK大河「光る君へ」はどこが失敗だったのか?

  5. 5

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  1. 6

    《次の朝ドラの方が楽しみ》朝ドラ「あんぱん」の豪華キャストで「おむすび」ますます苦境に…

  2. 7

    国民民主党・玉木代表まだまだ続く女難…連合・芳野友子会長にもケジメを迫られる

  3. 8

    「人は40%の力しか出していない」米軍特殊部隊“伝説の男”が説く人間のリミッターの外し方

  4. 9

    瀬戸大也は“ビョーキ”衰えず…不倫夫をかばい続けた馬淵優佳もとうとう離婚を決意

  5. 10

    迫るマイナ保険証切り替え…政府広報ゴリ押し大失敗であふれる不安、後を絶たない大混乱