霜降り明星せいや「下半身ポロリ騒動」に感じた時代の変化
彼の師匠、亡くなった故・笑福亭松鶴一門の新年会で「何かやれ」と言われ、彼は「芸人の集まりでは少々のことではウケない」と案じ、全裸になって「おチンチンにうどんの玉を巻いて踊った」そうだ。案の定、一門が大笑いする中、松鶴師匠が「アホ、そんなもん芸やない」と一喝。弟子たち全員がシーンとなる中、鳴り続ける音楽が終わるまで踊り続けるしかなかったという。その時の鶴瓶の心境は察するに余りあるが、つまり芸人の仲間内では「それもアリ」ということ。鉄板ネタとも言っていい。
また、まだマラソンで有名になる前の猫ひろしの取材で、僕や記者連中に囲まれて“気をよくした”のか、猫ひろしがズボンをパンツごとずり下げようとしたことがあった。僕が慌てて彼の手を押さえて止めると、彼は素直に「すみません」と謝ってくれた。おそらく彼は確信犯で、モザイクでもかけて使ってくれれば話題になると思っていたフシがある。
僕は芸人というのは内輪の席なら何でもアリだと思っている。今回のせいやは“笑い”を取るためではなかったかもしれないが、あくまでプライベートだから人に何か言われる筋合いではない。
ただ、時代は変わったのだろう。ビックリする画像を撮られれば、すぐに誰にでも拡散されて批判されてしまう。昔はシャレが通じて周囲の見る目も温かかったなぁ……と僕はつくづく自分の年を感じてしまうのだ。