ギター漫談・堺すすむさん「な~んでか」誕生までは20年
「な~んでか」のフレーズでおなじみのギター漫談・堺すすむさん。歌マネから始まり、20年かけて「なんでか?フラメンコ」が生まれるまでを語ってくれた。
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苦労したと思ったことは一回もないんですよ。好きなことをやっているから、毎日が楽しいことばっかりでね。
でも、人からは「堺さん、あの頃は苦労してたよね」と言われる。とにかく金がなかったから、人からはそう見えたんでしょうね。
お金がなかったのは弟子の頃と、弟子から卒業してギター漫談を始めた頃ですね。仕事もそんなになかったし、ギャラは安かったし。
歌手の声帯模写をやってましたけど、当時いわゆる歌マネをやる人はバンドを付けていたり、アコーディオン奏者を付けていたんです。でも、アコーディオンにしても、師匠の川上のぼる先生のアコーディオン奏者は1回なん万円。僕はとても雇えないから、2500円の安い奏者を師匠に紹介していただいた。
その頃、初舞台から出ていた新世界の新花月で、僕のギャラは500円ですよ。500円稼ぐのに2500円の奏者を雇うのが毎回しんどくて(笑い)。しかも、安い人は演奏もうまくない。仕方なく自分でギターを持って歌うようにしたんです。