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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

自分が楽しめることだから渡辺直美は「笑い」を最優先する

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 その理由を語った言葉を今週は取り上げたい。彼女はその時期、日本のレジェンドコメディアン=志村けんと1対1のコントを行っていたのだ。

 渡辺はデビューして、すぐに「ビヨンセ」のネタで注目され、「いいとも少女隊」として「笑っていいとも!」のレギュラーになった。順風満帆といえる経歴の中で「毎日精神的にも肉体的にもギリギリまで働くことが、芸人としてすごいことだと自分の中で勘違いをしていた時期」(コンデナスト・ジャパン「VOGUE JAPAN」19年10月4日)があったという。

「自分の中のルール」を作り、それにがんじがらめになって楽しくなくなっていた。そうした悩みを抱え、それを打破したいとニューヨークへの留学を決めたのだ。そこで大きく意識が変わった。

 ダンスレッスンに行くと、完璧なスタイルで自信満々にストレッチをしながら準備している人がいた。「この人、ダンスやばいんだろうな」と思っていたが、いざレッスンが始まると、誰よりも踊れなかった。けれど、レッスンが終わり帰る際は、誰よりも楽しそうに笑顔になっていた。それを見て彼女は「できないことがダメなのではなくて、どれだけ自分が楽しむかが大事だ」ということに気づいた。「自分が心から楽しむことで、周りも楽しませることができるんだ」と(同前)。

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