いま高座にかけてる噺は古今亭志ん朝師匠の持ちネタが多い

公開日: 更新日:

 1982年12月、一朝の真打ち披露興行に師匠の柳朝は病気療養中で出られなかったが、代わりに、協会幹部の師匠連が口上を述べてくれた。

「口上を聞いてて、『あ、この師匠は俺のことをこう思ってたんだ』とわかることもあって面白かったですね。ただ、大師匠の彦六が1月に亡くなってしまったのが残念でした。存命なら多分、司会をやりたがったと思います。『演芸半ばではございますが……』と始めるのが大好きでしたから」

 志ん朝は柳朝と<二朝会>という二人会を催すほど仲が良かったので、柳朝の病後、一朝に目をかけてくれた。

「ずいぶん稽古をしていただきました。今あたしがよく高座にかけてる噺は、志ん朝師匠の持ちネタが多いんです」

 昨年の独演会で演じた「抜け雀」「三枚起請」「芝浜」は志ん朝のネタだ。それらを一朝は正確に志ん朝の呼吸(いき)と間合いで演じていた。

「もちろん柳朝のネタも多いです。最近は、師匠が得意にしてた『宿屋の仇討』をやるようになりました」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動