細田守監督「竜とそばかすの姫」絶好調も…ディズニー映画“丸パクリ?”と疑惑の声
今夏、細田守監督の「竜とそばかすの姫」が好調だ。7月16日に公開し、動員数は376万人、興行収入は52億円超え(22日時点)。夏休み映画では独走中だ。
カンヌ映画祭で上映され話題を集めた同作だが“パクリ”疑惑の声も大きくなっている。細田氏は作品プロモーションでディズニー映画の「美女と野獣」をリスペクトしていると語っているが、キャラクター・竜のシルエット、竜の住む城はディズニーの野獣そのもの。主人公・ベルと竜が城で踊るシーンは「美女と野獣」の舞踏シーンと画角まで同じ。
ネット上では「細田版『美女と野獣』ってことか」「主人公の名前まで、美女と野獣の“ベル”そのまま。“丸パクリ”でしょ?」といったコメントもみられ、「ディズニーに訴えられてもおかしくないレベル。映画人として節操がない」(映画関係者)という同業者の声まである。映画批評家の前田有一氏がこう言う。
「東宝の7月公開作品は5本中4本がアニメ。さらに今月27日からはジブリの『アーヤと魔女』も公開し、コロナ禍でも負けない鉄板作品で固めています。細田監督は絵柄、ストーリー、全てが万人にアピールできて動員数の予測がつくことで実績を積み上げてきました。自身の作品で過去最高の収益を記録していますし、方向性としてはブレていない。10月末に公開予定の『アイの歌声を聴かせて』も、主人公がディズニー好きを思わせる設定はあるものの、あくまでディズニーを普遍的作品ととらえ引用にとどめています。しかし、ヒットメーカーたる細田監督がここまで真正面からオマージュするというのは、やや安直すぎるように思います」
公開から1カ月半。作品の真価は興収ばかりではないはずだが……。