ABBA復活に中高年は随喜!約40年ぶりにニューアルバムをリリース
「ABBAの素晴らしさは多様な音楽性にあり、ディスコサウンドだけじゃないんです。ロック、フォーク、ポップス、ジャズ、ブギ、レゲエ、テクノと実に幅広く、どれもが聴き取りやすい英語のコーラスワークで美しく、入りやすい。70年代半ばに小中学生だった世代には、洋楽を聴くきっかけになったでしょうし、ディスコブームだった世代なら、青春の思い出になって、若い世代にはミュージカルやCM、ドラマなどで知られている。年代と世代を超えたスーパーグループの復活劇には、ワクワクするものがありますね」
ABBAが世界中に与えた影響は計り知れない。それは奇抜な衣装もで、日本ではピンク・レディーが「ウォンテッド」を歌った際、頭に羽根の飾りのついた衣装はABBAのアグネタとフリーダのものをオマージュしたのは有名な話。昨今でも、マドンナがシングル「ハング・アップ」でABBAの「ギミー!ギミー!ギミー!」をサンプリングしたりしているそうだ。
「メンバーの男女4人は2組の夫婦になり、どちらもが離婚しています。でも、音楽的な結び付きは今も続き、全員がミュージシャンとしては現役バリバリなのですから、素晴らしいのです。揃っての来日は1980年で、以来ご無沙汰ですが、久々のジャパンツアーをやってくれたら、さぞかし盛り上がるでしょう」(加藤氏)
ABBAは11月にニューアルバム「Voyage(ヴォヤージ)」を全世界同時リリースし、来年5月のロンドン公演はデジタルとの融合をはかると発表している。常に時代の最先端を走ってきたイズムはいまも健在。40年ぶりの「ダンシング・クイーン」で青春時代が蘇る中高年は随喜の涙か。