子供のコロナ後遺症は年齢によって症状が異なる…米国医師会誌に研究論文が
新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(コロナ後遺症)を経験した人は世界で6500万人を超えると推計されています。コロナ後遺症がもたらす健康への影響は今後も数十年にわたって続くと考える専門家もいるようです。
関節や筋肉の痛み、頭痛、倦怠感、息切れ、長引く咳など、人によってさまざまな症状が生じるコロナ後遺症は、主に成人を対象とした研究によって、その実態が評価されてきました。そのため、子供では後遺症を発症しにくいといった誤解も生じています。そのような中、子供に対するコロナ後遺症の実態を調査した研究論文が米国医師会誌の電子版に2024年8月21日付で掲載されました。
米国で行われたこの研究では、6~17歳の898人(うち、新型コロナウイルス感染症を経験した子供は751人)が対象になりました。研究参加者は6~11歳の学童期と12~17歳の青年期に分類され、年齢層別にコロナ後遺症の症状が解析されています。なお、コロナ後遺症の症状は、全身、目・耳・鼻・喉、心臓・肺、胃腸、皮膚、筋肉、神経、心理状態、月経の9領域に該当する全89症状が評価されました。