ゆたぼん“クラファン487万円達成”の是非 不登校児らは本当に救われるのか?
筆者も長らく不登校支援を行なってきた。その経験から感じることは、「学校に行きたいけど行けず悩んでいる(困っている)生徒」と「学校に行かない選択に自信を持っているゆたぼん」では全く方向性が違っている。それらを同じ「不登校」という括りでまとめることは出来ない。不登校支援はとても難しい。
■敷かれたレールの上を走らされているだけでは?
「ゆたぼんの周りには今まで応援してくれる人か、批判する人の2種類しかいなかったように思いますが、このプロジェクトで日本中を旅する中でたくさんの景色や歴史、人ともっと自分自身をプラスにできるような出来事に出会えたら、それは彼にとっても良い経験になると思います。ですが、それはあくまで他人からの支援ではなく自分の夢のために、自分一人の力で頑張るべきですし、その方が彼にとっても大きな成功体験になります。このままでは大人に敷かされたレールの上を走らされているだけなのでは? と心配な気持ちもあります」(松川氏)
学校に行かない選択をしたゆたぼんが、他人の力に便乗した形でのクラファンではなく、自分の力で稼ぎ、集めたお金で実現する「ゆたぼんスタディ号プロジェクト」ならば、それは不登校児だけにとどまらず、より多くの人々に賛同されていたのではないかと思う。
今回のプロジェクトがゆたぼんにとっても、視野を広げ、本当の成功体験に向かうためのきっかけとなってくれることを願ってやまない。