故・川津祐介さん愛沙夫人が語る最晩年と自宅での最期「“あっ”とひと声、そのまま息を…」
■「弱っていても仕事となると元気が」
日刊ゲンダイは先月7日、川津さんに取材し、晩年の姿を読者に届ける予定だった。電話を通して言葉を交わした川津さんは、弱っているとは感じたが、取材を受けるのを楽しみにしてくれていた。ところが、新型コロナウイルス感染症第6波の影響で、急きょ取材が延期に。お会いすることはかなわなかった。
「川津は弱っていても仕事となると元気が出るようでしたので、私たちも取材が受けられず残念でした。私は19歳で松竹に入り、川津とは新人女優と青春スターとして出会いました。私を見て『僕の子どもを産む人だと思った』とプロポーズしてくれて、私は『ものすごく純粋な人だ、この方と生きていきたい』と、女優より川津との結婚を選びました。結婚し、子どもが生まれてからの川津は、外での飲食を断って、子どもたちと過ごす時間を大切にしてくれる誠実な人でした。誠実さは一緒にお仕事をした方々に対しても同じだったようです。周囲の方一人一人と深い関わりを結び、愛され、素晴らしい人生だったと思います」
3月4日、家族や親しい人たちに囲まれて葬儀・告別式を行い、旅立っていった。
(取材・文=中野裕子)