錦鯉の「どつき漫才」もいずれ排除? ウィル・スミス“ビンタ事件”がお笑い界に飛び火
もっとも、米国と比べたら“暴力描写”にも寛容とされる日本のテレビ界なら、「殴って悪かった」「俺も言い過ぎた」でシャンシャン、手打ち……というわけにもいかない時代らしい。
「今や“暴力”に敏感なのは、アメリカに限った話じゃありません。昨年のM-1で優勝した錦鯉の“どつき漫才”にも、結構、批判の声が上がっていましたからね。たとえネタでも、ツッコミがボケの頭をパンパン叩くことに嫌悪感を覚える視聴者が増えている」(テレビ誌ライター)
どつき漫才コンビ「カミナリ」のツッコミ、石田たくみは5年前のバラエティー番組で「(子供が)テレビを見て真似して暴力沙汰になったりしたら、その子が単に判断力がないんだなって思います」「それは親の責任だったり、学校の責任だと思いますけど」などと持論を展開していた。
「でも、あくまでネタ、分かっていてやっているとかいう“正論”が、もう通用しない時代なんです。錦鯉の漫才が批判された後、オードリーの若林(正恭)がラジオ番組か何かで『あと何年かで(自分たちも)叩けなくなると思ってんのよ』なんて“未来予想”していましたが、どつき漫才が暴力的とテレビから排除されるのも時間の問題でしょう。ちょっとでもバッシングの対象になりそうな危ない橋を渡れる根性があるテレビマンもタレントも、そもそも減っていますしね」(制作会社スタッフ)
もちろん暴力は絶対に許されないが、日本でもいずれ、ウィル・スミスに同情的な声は上がらなくなりそうだ。