テレ東“深夜ドラマ枠”増設は自信の表れ? 山崎紘菜「汝の名」小沢真珠級の過剰演技が見もの

公開日: 更新日:

 5日の山下智久主演「正直不動産」(NHK総合火曜夜10時)を皮切りに、今期の地上波GP帯連ドラが始まった。10日には二宮和也主演「マイファミリー」(TBS系日曜夜9時)、11日には綾瀬はるか主演「元彼の遺言状」(フジテレビ系月曜夜9時)も始まり、春本番。そして14日には木村拓哉主演の「未来への10カウント」(テレビ朝日系木曜夜9時)もスタートする。

「地上波をリアルタイムで見る層に分かりやすい“ビッグネーム”が揃いました。それはそれで楽しみですが、視聴率争いとは別次元にある深夜帯もバラエティー豊か。テレビ東京だけでも8作品ありますから、ドラマ好きは忙しくなりそうです」(テレビ誌ライター)

 その“深夜のテレ東ドラマ”新設枠の第1弾が、5日にスタートした「汝の名」(火曜深夜0時30分)だ。明野照葉氏の同名小説を原作にした〈女の感情の「負」が惜しげもなく散りばめられた新感覚ホラーサスペンス〉(公式HPから)で、山崎紘菜(27)と北乃きい(31)が共依存の姉妹役でダブル主演している。

 動画配信サービスParaviで3月16日から全8話を先行配信しているが、初回放送後には〈往年の昼ドラみたいなドロドロ感にハマる〉〈姉妹の共依存関係がどうなっていくのか気になる〉〈姉役の山崎さんの演技がどこまでコワくなるか楽しみ〉などの反響が。

 テレビコラムニストの亀井徳明氏も「原作は未読ですが、初回を見たら最後まで見たくなった」と、こう続ける。

「2004年の『牡丹と薔薇』の小沢真珠さんを思い出させる山崎さんの過剰演技と、その“圧”を受けながらも“何かやりそう”な存在感の北乃さんの演技合戦が楽しい。原作もある上、ネットの先行配信で全話視聴可能ですが、このドラマに関しては、僕は〈次どうなっちゃうんだろう?〉という思いを抱えて1週間待ちたい派。細かい部分にツッコミを入れるより、単純に楽しみたいですね」

「深夜の30分枠」を生かすテレ東

 深夜ドラマは予算の関係で、GP帯に比べて登場人物やロケ地が少ない。そのぶんストーリーそのものや演者のキャラに負うところが大きい。

「しかも30分枠なら1話の正味が20分ちょっと。余計な伏線やコメディーパートもないぶん、ストレートに本筋を追えますから。深夜の30分枠だからこそ味わえる連ドラの醍醐味。テレビ東京が深夜ドラマ枠に力を入れている意味はそこにあるんだと思います」(亀井徳明氏)

 ニノもキムタクも、綾瀬はるかも出なくても、しっかりとインパクトを残せるという自信の表れが、テレ東の深夜ドラマ枠増設か。その自信の象徴が「汝の名」かもしれない。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    松本人志「事実無根」から一転、提訴取り下げの背景…黒塗りされた“大物タレント”を守るため?

  2. 2

    島田洋七が松本人志復帰説を一蹴…「視聴者は笑えない」「“天才”と周囲が持ち上げすぎ」と苦言

  3. 3

    人気作の続編「民王R」「トラベルナース」が明暗を分けたワケ…テレ朝の“続編戦略”は1勝1敗

  4. 4

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  1. 6

    松本人志が文春訴訟取り下げで失った「大切なもの」…焦点は復帰時期や謝罪会見ではない

  2. 7

    窪田正孝の人気を食っちゃった? NHK「宙わたる教室」金髪の小林虎之介が《心に刺さる》ファン増殖中

  3. 8

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  4. 9

    菊川怜が選んだのはトロフィーワイフより母親…離婚で玉の輿7年半にピリオド、芸能界に返り咲き

  5. 10

    福山雅治は自宅に帰らず…吹石一恵と「6月離婚説」の真偽

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇