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井筒和幸映画監督

1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。

仲裁を買って出る国はないのか? 武器支援してるだけでは火に油、泥沼戦だ

公開日: 更新日:

 そんな珍しい日清戦争モノがあったとは知らなかった。早速に国際放映から頂いたDVDを怖いもの見たさに拝見した。時は1894年、126年前の李氏朝鮮が舞台。農民の反乱が朝鮮全土に広がり、宗主国の清(中国)から鎮圧軍を呼んで治めようとしたら、日本も居留民保護のために軍隊を派兵してきて撤兵しないでいるところから話は始まる。日本軍は朝鮮政府に「独立国なんだから、清に従属する関係を破棄しろ」と強引に内政改革まで要求。しかし、清国はそれは認めないと拒絶して交渉は決裂し、日本は京城(ソウル)の王宮も占拠し、開戦に至る流れだった。平壌の陸戦、遼東半島の肉弾戦、日本軍の快進撃が続き、ついに伊藤博文が現れて下関条約を結んで……。

 見ているうちに、大昔の李氏朝鮮までウクライナに思えて、清国(NATO)の安全保障体制には入るな、中立国のままでいろ、大日本帝国(ロシア)の言うことを聞いて親日政権に交代しろ、遼東半島や台湾(ドンバス地方やクリミア)を割譲しろと迫り、しまいには朝鮮全土を併合していったアジアの小国の過去とダブって見えてしまった。これもウクライナ戦争病なのかと思ったわ。

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