元フジ福永一茂氏は地方局で一念発起!多様化するキー局アナ「第2の人生」の選び方
その背景について芸能ジャーナリストの城下尊之氏はこう解説する。
「特に女性アナの場合は顕著ですが、局アナの世界は、若いアナが重用されがちですから、ある程度年齢を重ね、出番が少なくなってくると、広報や営業、総務などに異動となることが多いようです。毎年、新人が入ってきて上はどんどん詰まっていきますが、NHKと違って、今、経営的に厳しい民放各局では、管理職になってアナウンス室に残れるのは一部の人だけですからね」
報道、バラエティー、スポーツ実況を問わず、よほど人気があるか、突出したスキルがあって“顔と名前が一致する”クラスでないと現役を続けることはなかなか難しいという。
「50代半ばのある局アナに“独立しようか悩んでいるんだけど、やっていけるかな?”と相談を受けたことがあります。僕は“まずは定年までいて、退職金をもらった上でフリーに転身したほうがいい”と答えました。フリーアナとしてやっていくことは、よほど人気がないと容易なことではない。本当に人気のある人なら、定年後でも仕事のオファーは来るはずですからね。ただ、局内で他部署に異動になったりすると、身に付けた“アナウンス技術”を使ってもっと活躍できる場所に行きたいと考えるのは当然のことだと思います」(城下氏)
確かに吉本興業が運営する「BSよしもと」などBS局の開局や、ユーチューブ番組、配信など、テレビ局にこだわらなくても、アナウンサーが活躍できる場所は広がっている。
男女問わず、キー局アナの“第2の人生”の多様化はさらに進みそうだ。