歌舞伎俳優・片岡松十郎さんはサッポロ黒ラベル派 ビールの「いい思い出、悪い思い出」
数年前に歌舞伎座のとんぼ道場で「バチッ」とアキレス腱を切ったことがあります。救急車で病院に運ばれたけれど、3連休の最初の日で応急処置しかしてもらえず、連休明けにもう一度正確に診察することになりまして、痛くてホテルにも帰れず、病院のすぐ近くに住んでおられた先輩宅でお世話になりました。先輩の奥さまは料理上手で何を食べてもおいしくて、つい大飲し、アッという間にブクブク太ってしまった。このままではヤバイと思い、「復帰するまでお酒やめます」と言ったら、「復帰したら好きな酒を飲ませてやる」と約束してくださいました。
復帰まで半年。一滴も飲まず我慢しました。先輩に「復帰しましたよ」と挨拶に伺ったところ、第一声が「何が飲みたい?」。「キンキンに凍ったジョッキで黒ラベルの生ビールを飲みたいです」と言ったら、先輩が店を一軒一軒回ってくださって、「黒ラベルですか、ジョッキはどうなってますか」と聞いて回ってくれはって。やっと銀座で店を見つけていただいて、クーッと飲んだら、もう天にも昇るうまさ! 3杯しか飲んでいないのに、ホテルに帰って死んでました。
■誰かしら泣く!上方歌舞伎塾メンバーとの飲み会