著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

韓国で薄れてきた“東西対立”の感情…革新の地盤で保守の支持率が3割超に

公開日: 更新日:

 勝利した朴正熙元大統領は慶尚道を優遇し、多額の資本を投下。98年に金大中大統領が誕生するまでの37年もの間、政治の実権は慶尚道出身者が握り、全羅道の出身者は冷遇された。

 これは政治に限った話ではない。民間企業でも地域差別は存在し、就職や昇進といった局面で全羅道出身者は劣勢を強いられたという。98年に金大中政権が誕生してからは、反対に慶尚道出身の人たちが被害意識を持つようになり、やはり対立は続いた。

 状況が変化したのは2002年の大統領選で、慶尚道出身の盧武鉉氏が全羅道を地盤とする民主党の候補として立候補してからだ。以来、極端な対立感情は薄れたといえる。

 そもそも若者にしてみれば、古くからの対立感情より重要なのは自分たちの生活だ。今年の大統領選でも革新勢力が強い全羅道で保守系の支持率が31%に達する現象が起きた。

 どれほど選挙戦術に優れていようとも「嘘ついた口はクソを食う」。嘘をつくと悪いことが起こるという韓国のことわざだが、大統領には悲惨な末路が待ち受けているのが既定路線になっている。選挙戦でついた嘘の報いなのだろうか。

「キングメーカー 大統領を作った男」8月12日(金)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー((C)2021 MegaboxJoongAng PLUS M & SEEAT FILM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED.)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    泉ピン子が終活をやめたワケ「渡る世間は(水原)一平ばかり!」スペシャルインタビュー

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在

  5. 5

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  1. 6

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  2. 7

    イスラエルにあなたの年金が流れていく…厚労省「ジェノサイド加担投資」引き揚げ“断固拒否”の不可解

  3. 8

    坂本花織の世界選手権66年ぶり4連覇に立ちはだかる…国際スケート連盟の「反トランプ感情」

  4. 9

    カーリング日本女子が到底真似できない中国の「トンデモ強化策」…世界選手権では明暗クッキリ

  5. 10

    公表された重点施策で露呈…JR東海の株価低迷と時代遅れの収益構造