吉本興業がお笑いフェスで仕掛けた「若返り戦略」が大成功!“初戦”勝利で大阪万博へ視界良好
2010年までは、最大2万人収容のステージ「CONA-MON STAGE」の最終日の大トリは、当時キャリア40年超えの中田カウス・ボタンだったが、今年は落語家などの大御所から一新。替わって大トリを務めたのは、中川家だ。2020年に、海原やすよ・ともことともにNGKの新看板(トリを務め、劇場前に看板が掲げられる)に就任したため、フェスを締めるに十分な知名度・人気だった。
さらに今年は、若者+フェスを意識し、オープニング&クロージングセレモニーに映像ディレクター・演出家の佐々木敦規氏を起用。90年代のバラエティ番組やももいろクローバーZのライブ、井上尚弥のボクシング世界戦のほか、30年以上にわたって人気コンテンツを手掛けてきた実力派だけに、お笑いにはない演出で観客を沸かせた。
エンディングは、撮影OKで、芸人がトロッコに乗って手を振る、アイドルコンサート定番のファンサービスは瞬く間にツイッターで拡散された。当日現場で取材したエンタメライターの伊藤雅奈子氏はこう話す。
「佐々木氏ならではの演出が若年層のお笑いファンにリーチ、功を奏したと思います。吉本的には、2025年に開催する大阪万博はダウンタウンがアンバサダーですから、ここで“初戦”を制しておきたかったのでは」
吉本が業界のトップランカーであることを改めて実証した「LIVE STAND」。社運をかけた戦いは、まだ始まったばかりだ。