「silent」ヒットで地上波連ドラの流れが変わる? 1月期はオリジナル脚本の純愛ドラマが3本
26日が最終回の長澤まさみ(35)主演「エルピス─希望、あるいは災い─」(カンテレ・フジテレビ系)で、秋クールの地上波連ドラがすべて終了。
「22日が最終回の『silent』は最近のフジドラマにはなかった盛り上がりを見せ、カンテレ制作の『エルピス』も高評価。フジテレビとしては来年に向けて好感触のまま年を越せそうな雰囲気です」(広告代理店関係者)
近年は「原作もの」や「医療・刑事・リーガルもの」などの1話完結ものが優勢だったが、この2作はいずれでもないオリジナル脚本だ。
「火9時代も含めたカンテレ制作枠と木10枠。世帯視聴率で苦戦することが多かったフジテレビの2枠から、今年の代表作ともいえるドラマが生まれたのは、個人的にはうれしい」
そう語るテレビコラムニストの亀井徳明氏は、「この2作のインパクトは、今後の地上波連ドラの流れを変えていくことになりそうです」と、こう続ける。
「世帯視聴率より個人視聴率、それも10~40代への訴求をメインにしたいのだけれど、地上波ドラマをリアルタイムで見ている中高年世代も大事だから無視できないというのが現実。その結果、過去の成功体験をなぞるような作り方になってしまうのは、ある程度続くでしょう。でも『silent』と『エルピス』によって勇気づけられたドラマ制作の関係者は多いと聞きます。来年後半あたりからは、従来のヒットの法則みたいなものを無視した企画も通りやすくなるのでは」