坂本龍一さんの死を中森明夫氏が悼む「25歳での小説『坂本龍一になりたい』を喜んでくれた」
「世界のサカモト」とも称された音楽家の坂本龍一さんが3月28日に死去していたことが明らかになった。享年71。
坂本さんは78年結成のイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)メンバーとして一世を風靡。「戦場のメリークリスマス」(83年)や「ラストエンペラー」(88年)など映画音楽も数多く手掛けた。「教授」のニックネームで知られ、音楽活動だけでなく、俳優やバラエティー番組出演など多才な実力と魅力を発揮した。
また、反戦運動や環境問題にも積極的に取り組み、反原発運動にも参加。安全保障関連法案に関する国会前の抗議集会に参加したこともあった。3月上旬には東京都の明治神宮外苑の再開発に伴い、大量の樹木が伐採される問題について「持続可能なものとは言えない」「生まれ育った東京が美しく魅力的な場所であってほしい」と再開発反対を記した手紙を小池都知事に送付していた。
晩年はがんに苦しみ、14年7月に中咽頭がんを公表。治療の末に寛解したこともあったが、20年6月には直腸がんと診断。1年で6回の手術を受けるなど闘病の日々でもあったが、最後まで病に屈することなく創作活動を続けたという。