アローナイツのボーカル木下あきらさん「リーダーほか2人のメンバーも亡くなり、あとの2人はどっかに行っちゃった」
■脳性麻痺の長男と2人暮らし
木下さんが家事を一手に引き受けているのには、理由がある。一粒種の52歳の長男は脳性麻痺で、車イス生活を送っているのだ。木下さんは長男を仕事にも同伴させ、この取材にも同席していた。
「仕事のときだけでも施設にあずかってもらおうかとも思うんだけど、何カ月も前から予約が必要だったり、なかなか手間なんだよ。だから、仕事のときは周りの人にご理解、ご協力をいただいています」
5年前に出したCD「桜のように/さようならは言わない」は、亡き妻に捧げる歌。
夫人は2歳年下の北海道北見市の元クラブホステスで、22歳と20歳で結婚した“糟糠の妻”だった。
それにしても、この2月と5年前のCDのジャケット写真を見比べると、木下さん、痩せたようだ。
「10キロ落ちました。年齢のせいで筋肉が落ちたんでしょう。コロナが明けて、いざ仕事再開、となって衣装に袖を通したら、どれもブカブカでさ(笑)。でも、体調は問題ないよ。40代のときに人間ドックで結腸がんが見つかったけど、早期だったから切除後は何ともない。以前は苦しんだ尿路結石も、もう何年も発作はないしね」