多岐川裕美編(4)理屈では測りきれないヒロインは深作映画の中でも特殊だった
深作欣二監督の「仁義の墓場」(1975年)で主人公・石川力夫の妻・地恵子を演じた多岐川裕美。劇中では、なぜこの女性が石川に惹かれ、破滅へと突き進む彼を支え続けたのかは描かれない。彼女の“自我”が分からないのだ。
「そこがいいんです。深作さんは凶暴と無垢(イノセンス)。その…
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