TV局リハ室はジャニー氏の“狩り場”…性加害への沈黙わびたメディアに“加担”という重大責任
メディアは「協力者としての責任」を問われている
さらに、「ジャニーズ事務所は局のジャニーズ担当を介して長年テレビ局を利用していたことは周知の事実。ジュニア時代の話として嵐など有名メンバーもテレビ局に出入りしていたエピソードは語っています。中でも、テレビ朝日やNHKでのリハーサルが多かった。テレビ局なら親も信用するし、テレビに出演できるのではと親も本人も期待が高まるというわけです」(広告代理店関係者)という声まで。
元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏がこう言う。
「他局よりも有利になりたいがためにジャニーズ事務所に便宜を図っていたのは明らかで、以前から性加害の噂はあったわけですし、仕事をエサにした性加害に加担したテレビ局の責任は免れないと思います。“報じなかったこと”を問うのではなく、メディアは“協力者としての責任”を果たしていくべき。
そのためにも、テレビ局各局も第三者委員会を立ち上げ、ジャニーズ事務所との取引もいったん停止すべきではないでしょうか。取引を停止しない限り、ジャニーズ事務所の経営体制の維持に加担してしまいます。事務所の改革が行われるまでは取引を停止し、所属タレントたちが不利にならないよう別の事務所を紹介するのか、事務所の再生を見届けてから起用するのか、責任を果たすべきだと思います」
4日放送の「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ、日本テレビ系)ではMCの宮根誠司がジャニー氏の性加害について「(テレビは)あえて触れなかったところってあった、と認めた方が僕はいいと思う」「最高裁の判決も出てるし、週刊文春も報じてるし。いろんなところであったけど、忖度かどうかわかんないけど、何となくみんな流されちゃったんです、きっと。僕も含めて。そういうふうに言っちゃった方が、僕はマスメディアはいいと思います」とテレビ局の責任を明確に口にする者も出てきたことは評価できる。
だが、「報じなかった」ことだけを詫びて逃げ切ろうとするテレビ局は間接的な加害者であり、社会的責任は重い。