悪役俳優・高崎隆二さん 相模原市で居酒屋経営、11年前から剣聖を題材とした映画製作に向けて酒断ち中
劇団解散後、上泉伊勢守信綱の出身地・前橋市をたまたま訪れた際に興味を持った新陰流を広めたい、と映画製作に乗り出したというわけだ。
■日芸卒業後、東映に12年在籍
さて、鹿児島県・東串良町生まれの高崎さんは、子どもの頃から叔母率いる剣劇一座の舞台に立ち、高校卒業後上京。1970年、日本大学芸術学部演劇学科を卒業すると、東映に入社し12年間在籍した。
600本ものピンク映画に出演し、「銀座ネオン街 女の絶頂」では脚本兼主演も。小林旭主演の任侠映画「修羅の伝説」「民暴の帝王」などのほか、テレビでは「大江戸捜査網」(テレビ東京系)や「暴れん坊将軍」(テレビ朝日系)などに出演した。
「大勢のスターとご一緒してきましたが、全然、意識しませんでした。ただ、石原裕次郎さんに多摩テックっていう遊園地で『よお』と背中をポンと叩かれたときには体に電気が走って、その日は背中を洗いたくなくて風呂に入りませんでした(笑)」
「小林旭さんにはありがたい思い出があります。冬、『修羅の伝説』で旭さんに撃たれて死ぬシーンで10回以上やり直しをさせられたとき、旭さんは寒い中、ずーっと椅子に座って見守りながら、『大丈夫だ。もう1回やってみろ』と優しい言葉をかけてくれました」