大槻ケンヂさん「目指せ!ドーム」 5万人を集めたワンマンライブを一度演りたい
大槻ケンヂさん(ミュージシャン・作家/57歳)
ロックバンド「筋肉少女帯」のボーカルで作家としても活躍する大槻ケンヂさんは年相応に体がキツい? 目標はミック・ジャガーのように歌い踊るロッカーになり、武道館から東京ドームへ進出!
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ストーンズが18年ぶりに新しいオリジナルアルバムを出してミック・ジャガーが80歳の今も踊りながら歌っているじゃないですか。57歳の自分からしたら、とても信じられない。10年くらい前から踊りながら歌うなんて「勘弁して」と思うくらい体力的にキツくて。
でも、ミックを見た時「80でもあのパフォーマンスができるんだ!」と実感。だから、僕も死ぬまでにあのコンディションに戻したい。それがまず最初の目標。
ミックは確かお父さんが運動のインストラクターか何かやられてた方で遺伝子的にも強いんじゃないですかね。僕も長年ロックをやってきたので他のロッカーを見るとわかるのですが、「この人は音楽じゃなくてスポーツをやったらオリンピックに出てるな」ってくらい身体能力が高いロッカーっているんですよ。ミックはそっち系で、僕はまったく違う。
なにせ40過ぎてからはライブ中にぎっくり腰をやったり、高円寺の交差点を走って渡ったら足をグキッとやっちゃったり。ライブ会場のステージに行くまで、階段があるとヒーヒー言いながら上がったり。まあ、ステージに上がると「やるしかない!」とスイッチ入るんですけどね。
最近はミュージシャンがパーソナルトレーナーをやってるジムがあってミックを目指して通ってます。
コンディションを上げたいもうひとつの理由ではないのですが、去年は同年代含め、多くのミュージシャンが亡くなりました。ミュージシャンに限らず周りには気づいたらステージ4のがんだったなんて話を聞きますし。やはり体のことを考えなきゃいけない年だなあとつくづく思ってます。
僕の若い頃はバンドブームで、ライブ後は必ず打ち上げで朝まで飲みまくっていました。「ロッカー27歳伝説」があって古くはジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリン、近いところではカート・コバーンなど天才は27歳で亡くなっています。
僕は27歳を過ぎた時、「オレ、天才じゃなかったんだ……」と気づいて(笑)。それからあっという間に57歳。今じゃお酒を一口二口飲むと眠くなる。
早くに亡くなるミュージシャンが多い一方でミックや、元ビートルズのポール・マッカートニーも新曲を出している。ストーンズのキース・リチャーズもまだギターを弾いてる。ビートルズやストーンズは収益が莫大だから、影武者がいるんじゃないかと僕は考えたりしてます。あの人たちがくたばらない限り、僕らの世代はまだまだくたばれないと思うんですよ。