ロバート秋山の変幻自在“怪演”がウケる理由 今やテレビドラマの重要スパイスに
■「ディテールだけを抽出することに徹している」
変幻自在のロバート秋山について、お笑い研究家の鈴木旭氏はこう話す。
「秋山さんといえば、クリエイターズ・ファイルが代表的ですが、そもそも秋山さんは“いかにもいそうなアクの強い人”を演じるキャラクターコントを得意としています」
「クリエイターズ・ファイル」とは、秋山が架空の人物になりきって、インタビューを受けるという雑誌の連載企画。その後、ユーチューブでの動画配信、Netflixで番組制作、さらには、企業でタイアップされるほどの人気コンテンツとなり、今や秋山のライフワークである。秋山はそこで、「天才子役 上杉みち」から「女子プロサーファー・カリスマモデル テトラ」まで、100人以上の“いかにもいそうな人”に扮してきた。
「シリアスなドラマでは過剰なデフォルメを抑えて、役柄から想像されるディテールだけを抽出することに徹しているのでしょう。それが功を奏し、存在感のある演技につながっているように感じます」(鈴木旭氏)
もともとコント系の芸人は、芝居はうまいといわれるが、秋山の“怪演”は、今後もドラマの重要なスパイスになっていきそうだ。