著者のコラム一覧
高倉文紀女優・男優評論家

札幌市生まれ。女優・男優評論家。Webサイト「タレントパワーランキング」(アーキテクト=https://tpranking.com/)、雑誌「日経エンタテインメント!」(日経BP社)などで女優や女性アイドルなどの取材・分析を手がけるほか、テレビ番組や週刊誌などにコメントを提供。インタビューしたことがある現役の女優は300人以上を数える。note個人クリエーターページ(https://note.com/tokyodiorama/)。

伊東蒼はドラマや映画のワンシーンに立っているだけで、物語が生まれる

公開日: 更新日:

 この秋は、10月8日スタートの「宙わたる教室」(NHK総合ほか/毎週火曜夜10時~)で、起立性調節障害を抱え保健室登校を続ける定時制高校の生徒・名取佳純役を演じる。

「おかえりモネ」や「新宿野戦病院」もそうだったように、伊東蒼はストーリーに一石を投じて波紋を広げる役柄が得意な女優だ。

 しかも、心を閉ざしたクールな役がうまいだけでなく、登場人物が心を開いた後のやわらかい表情の表現も魅力的だ。「新宿野戦病院」でも小池栄子が演じた主人公に影響されて病院を手伝いながら目標をみつけるようになってからの、はにかんだ笑顔が抜群にチャーミングだった。

 ドラマ映画のワンシーンに立っているだけで、そこに物語が生まれる女優。そう言ってもいい。

 さまざまなタイプの若手女優がいる中で、印象派の絵画から抜け出たかのような淡い色彩と、内に秘める意志の強さと演技の深みとコク、わびさびと繊細さが魅力的で、存在感や演技に麻の素材の「生成り」の雰囲気を感じる……そういうタイプの女優がいる。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出