藤原竜也「ゼンケツ」は国内放送だけじゃもったいない! 海外オタクに刺さる“古き良き日本”の世界観
日本の神々に詳しい人にとっては「ゼンケツ」の世界観はたまらないだろうし、知らない人にも《能力を持つ者》たちの話として十分楽しめる内容だ。ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏は「今期はNHKの『3000万』『宙わたる教室』や、柳楽優弥さん主演の『ライオンの隠れ家』など、いいドラマが多かった。ですが、《ワクワクする》という点では『ゼンケツ』が一番かも」と、こう続ける。
「古代の神々にスポットを当てた連ドラはこれまでなかったのでは? 非常に新鮮ですし、派手なCGに頼ることなく神々を戦わせるところも制作サイドのセンスを感じます。神々の争いを描きながらも、根底には《今の世の中は何かがおかしくなっていないか》という強いメッセージ性と現代社会への警鐘がある。このメッセージには全世界が共感するでしょう。『ゼンケツ』の続編があるなら映画にして、日本だけではなく世界に発信するのも面白いかも。真田広之さんの『SHOGUN 将軍』で“古き良き日本”に対する注目が海外から集まるいま、古代の神々がつむぐ世界観は“日本ブーム”の海外でこそ興味を持たれそう」
ある映画配給会社関係者も「日本のアニメが大好きな海外のオタクたちが好きそうなテイストではあります。たとえば、福本莉子さん演じる豊玉妃花。きゃしゃな体つきながらも、実は神の中で一、二を争うほど強い武闘派。“ニッポンの乙女が強い”という設定も海外のオタク心をくすぐるものがありそうです。出演者は皆さん演技が達者な方ばかりですから、海外に出したとて、何ら恥ずかしくない。アメコミの実写版みたいに派手なCGなしでも《こんなに面白いんだぞ》と誇れる作品でしょう」と話す。