著者のコラム一覧
鎮目博道テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人

テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人。テレビ朝日で社会部記者を経て、報道・情報系を中心に番組ディレクター、プロデューサーを務め、ABEMAの立ち上げに参画。2019年8月に独立。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)

テレビ局の報道記者やニュースのスタッフは、自局のワイドショーや情報番組を見てどんな気持ちになっているのでしょうか?

公開日: 更新日:

 しかし逆に、じつはニュースの側にもワイドショーに劣等感があるんです。ワイドショーのスタッフたちは、短時間かつ少人数で長いVTRを取材・編集しなければなりませんから、「テレビマンとしての実力」としてはニュースの人間よりレベルが高い場合が多いんです。

 分かりやすく例えると、同じ10分のVTRを作るとしたら、ニュースは短時間で作らなければならないので、2分ずつ5パートに分割して、5人でそれを編集してドッキングする感じです。しかし、ワイドショーはひとりで一晩かけて全部編集します。取材も同じで、ニュースは多人数で手分けしますが、ワイドショーはひとりで全部やる。

 だから、テレビマンとしての「戦闘力」は圧倒的にワイドショーのディレクターのほうが高い場合が多いので、ニュースの人からするとワイドショーを見る時には「複雑な気持ち」になるわけです。「下に見ている部分と、上に見ている部分がある」という感じでしょうか。

「ワイドショーはテレビマンの学校だ」という言いかたをよくされます。ワイドショーで基本を学んで、ドラマやバラエティーで活躍する人も多いんです。それに比べると、ニュース出身で別ジャンルで活躍する人は少なめです。局内イメージ的にはニュースは「エリートで嫌われ者」という感じで、ワイドショーは「誰もやりたがらない汚れ仕事」という感じで見られがちです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  2. 2

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  3. 3

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  4. 4

    大柄で足が速くない僕を、なぜPL学園の中村監督はセカンドにしたのか

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    目黒蓮「劇場版 トリリオンゲーム」興収の"鈍い伸び"で見えてきた不安…キムタクに追いつく日は来るか?

  2. 7

    上沼恵美子が「中居正広問題」で痛恨の判断ミス…木村拓哉という“地雷”を踏んで大炎上!

  3. 8

    フジテレビ問題の余波がここにも! GACKTの「マジでくだらなすぎる」発言に中居正広ファン突撃

  4. 9

    明石家さんま100億円遺産「やらへん」でIMALU“親ガチャ”失敗も…「芸能界で一番まとも」と絶賛の嵐

  5. 10

    Snow Man目黒蓮「トリリオンゲーム」に早くも2つの難題…CDセールス、視聴率ともに苦戦必至