女優で見る秋映画…エロスなら安達祐実と市川由衣で決まり
大女優の吉永小百合も話題の「ふしぎな岬の物語」(10月11日公開)で健在ぶりをアピールしている。先にモントリオール世界映画祭で審査員特別グランプリを受賞。一躍、映画の存在が知れ渡った。千葉県の岬にある喫茶店で繰り広げられるヒューマンドラマ。吉永は店の女主人を演じる。本作の企画立案にも携わってプロデューサー役を買って出るほど、この作品に入れ込んだ。ホンワカとした出来上がりがいかにも吉永らしい。
ベテランでは、鈴木京香も頑張っている。東日本大震災を題材にした「救いたい」(11月22日公開)で麻酔科医に扮している。医者の夫とともに、被災地の人たちを助ける。震災の記憶が徐々に薄れてきている中で、鈴木の取り組みはとても貴重だ。
宮沢りえが7年ぶりに主演を務めるサスペンスの「紙の月」(11月15日公開)も、評判がうなぎ上りだ。濡れ場もかなりあるようで宮沢の新境地が出ている。
次第に女優の風格を感じさせるようになった2人、広末涼子と榮倉奈々の出演作も話題になるはず。広末が「想いのこし」(11月22日公開)。榮倉は「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」(11月22日公開)。広末が岡田将生、榮倉が相葉雅紀の相手役を演じる。2人とも演技力が存分について、期待が持てる。
映画ジャーナリストの大高宏雄氏は「若手が裸も辞さないほどやる気になっているのは頼もしい。ベテランは社会情勢をうかがいながら一歩踏み出そうとしている。女優が光ると邦画も勢いづく」と話す。