日本は推進クールジャパン 世界の評価は礼賛とは限らない
電通が日本を代表するキャラクターの認知度を20~59歳の中間所得層以上を対象に調べたところ、「ポケットモンスター」は全体の65%が知っていると答えたが、「ドラゴンボールZ」は北米と欧州で5割に満たなかった。日本国内では97%の認知度(日本リサーチセンター調べ)がある「ドラえもん」にいたっては、残念ながら北米の人には1割程度しか知られていない。
「世界でバカにされる日本人」(ワニブックスPLUS新書)の谷本真由美氏は著書の中でこう言っている。
「日本のテレビや新聞、雑誌などで騒いでいる『クールジャパン』は、実際のところ外国の人にとっては気味が悪かったりします。その最たる例は、見方によっては未成年者を性的な対象として扱う文化がひどく蔓延していることです」
先月、国連が発表した児童ポルノ規制ガイドラインに漫画やアニメが含まれていた。もちろん、一部の過激な表現に限られるが、世の中には一定数、アニメをこころよく思っていない人がいることも分かる。日本のコンビニでは成人向け雑誌の撤去が進んでいるが、世界スタンダードではいずれ「週刊少年ジャンプ」のような漫画誌もコンビニに置けなくなるかもしれない。