集団感染恐るるに足らず ウンチの太さが「ノロ」を退治する

公開日: 更新日:

 埼玉や浜松、京都など全国でノロウイルスによる集団食中毒が相次いでいる。嘔吐(おうと)物を喉に詰まらせ、死にいたる感染者もいて厄介な病気だが、感染しても下痢などの症状が出ない人がいるのも事実だ。

 15校が学校閉鎖に追い込まれた浜松のケースだって、同じ給食を食べながら無傷の生徒が少なからずいる。そういう人たちが、“鉄壁の胃腸”の持ち主というわけではない。ちょっとした生活の違いで、感染してもノロに負けない体になるという。

 東京医科歯科大名誉教授・藤田紘一郎氏(免疫学)が言う。
「結論から言うと、ウンチが大きな人はノロウイルスに感染しても、発症せずに済む可能性が高くなります。なぜか? ウンチの大きさは、外敵から身を守る免疫力が十分あることの象徴なのです」

 ウンチが大きい人が、免疫力が強いといわれてもピンとこないだろう。でも、根拠はちゃんとある。

■免疫力の強さの象徴

「かつてノロウイルスの感染者を調べたところ、無症状だった3割は、腸内細菌が十分でしたが、下痢や嘔吐などに苦しんだ7割は腸内細菌が不十分でした。腸内細菌は、食中毒を起こす外敵をやっつけ、免疫の中心を担う。腸内細菌の数が発症を左右するのは、そのため。ウンチの3分の1は腸内細菌の死骸ですから、ウンチの大きさと免疫力の強さは密接な関係があるのです」(藤田氏)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動