治療で大事なのは薬選びより早期発見 「緑内障」の正しい知識

公開日: 更新日:

 緑内障の治療法は、まず薬物療法。レーザー治療、手術療法もあるが、たいていは薬物療法で済む。今回の新薬「ROCK阻害剤」は、従来の薬とは異なった房水の排出経路に作用するため、従来の薬で効果が不十分な場合の新たな選択肢になると期待されている。

■信号無視の原因にも

 しかし、緑内障治療で最重要なのは、どの薬を使うかより、「早期発見」だ。

「適切な時期に治療を開始しなくてはならない。前述した“変形した視神経が元に戻らない”ということは、“緑内障による視野欠損や視力低下は治療で元に戻らない”ということです」

 上方の視野欠損からたいてい始まるが、半分以上欠けていても気づかず、ある時ふと視線を上にやった時にようやく気付く人もいる。信号に気づかず、車で横断歩道を突っ走っていた人が、実は緑内障で上方の視野が欠けていたということも。

 また、片方の目の視野欠損を正常な方の目で補っていたため、発見が遅れることもある。

「緑内障と診断されているのに、数カ月で治療に来なくなる人も少なくない。数年後に“見えなくなった”といらっしゃるのですが……」

 片目ずつチェックして、上下左右すべてがきちんと見えていますか?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し