著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

【北村総一朗さんのケース】前立腺導管がん ネットの「治療法ナシ」に踊らされてはいけない

公開日: 更新日:

「ショックでそのときのことは(記憶が)定かではない」

 テレビ番組に出演した俳優の北村総一朗さん(81)は、前立腺がんが見つかったときのつらさをこう語っています。4年前に見つかった腫瘍は、「前立腺導管がん」。主治医に「ステージ4なんだとかって、それだけ言われた」と動揺ぶりがうかがえますが、今では全摘手術を受け、現場復帰。2カ月に1回、経過観察で転移がないかチェックしているそうです。
発症頻度1%

 前立腺で作られた精液を尿道に伝える管が前立腺導管。そこに生じた腫瘍です。一般に前立腺にがんができると、血液検査でPSAという数値が上昇。基準値は4ng/ml以下で、10ng/ml以上でがんが疑われます。

 しかし、前立腺導管がんは、PSAが上がらないこともある上、前立腺がん全体の1%と少ないため、進行がんで見つかるケースも少なくありません。それが厄介ですが、10年生存率は80%ほど。すい臓がんや胆のうがんに比べると、治療成績は良好です。

 実は3年前、発明家のドクター中松さんも、このがんを発症。組織の悪性度は8でした。悪性度の分類は2~6が「低」、7が「中間」、8~10が「高」。性質の悪いタイプでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  4. 4

    広末涼子は免許証不所持で事故?→看護師暴行で芸能活動自粛…そのときW不倫騒動の鳥羽周作氏は

  5. 5

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  1. 6

    【い】井上忠夫(いのうえ・ただお)

  2. 7

    広末涼子“密着番組”を放送したフジテレビの間の悪さ…《怖いものなし》の制作姿勢に厳しい声 

  3. 8

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  4. 9

    大阪万博は開幕直前でも課題山積なのに危機感ゼロ!「赤字は心配ない」豪語に漂う超楽観主義

  5. 10

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育