バセドー病、橋本病、がん…甲状腺のトラブルが多い
中高年女性(40~64歳)の患者数は、機能亢進症が約8万1000人(男性の約5倍)。女性全体の機能亢進症患者は約14万6000人なので、その半数が中高年で占められていることになります。バセドー病などは、まさに中高年女性特有の病気といっていいでしょう。また機能低下症の中高年女性は約2万9000人(男性の約30倍)となっています。
中高年女性は甲状腺がんにもかかりやすいことが知られています。女性全体の患者数は約4万1000人(男性約7000人)。40歳を過ぎたころから次第に増え始め、中高年女性に限っても、約1万5000人もいるのです。
とはいえ、がんの中では際立って優等生的な存在で、10年生存率が95%以上、20年生存率でも90%を超えるといわれています。
ほかの甲状腺の病気で受診したらがんだった、というケースも多く、早期で見つかることが多いのも特徴のひとつです。