永田宏
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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

バセドー病、橋本病、がん…甲状腺のトラブルが多い

公開日: 更新日:

 甲状腺は首の前側付け根に位置する小器官で、甲状腺ホルモンを産生・分泌しています。その甲状腺が、中高年女性にとって大きなウイークポイントとなっています。

 バセドー病とか橋本病とか、どこかで聞いたことがあると思います。

 甲状腺の病気は大きく2種類に分かれます。甲状腺ホルモンが過剰(甲状腺機能亢進症)か、不足(甲状腺機能低下症)か。前者の代表がバセドー病、後者の代表が橋本病です。

 甲状腺ホルモンは全身の細胞を活性化して、基礎代謝を上げる作用を持っています。ですからこれが多過ぎると、心臓の鼓動が増え(動悸・頻脈)、消費エネルギーが増えるため多食傾向になったり、食べても痩せ続けたりと、さまざまな症状が出てきます。特にバセドー病は、眼球突出といって眼球が前方に飛び出したような風貌になるため、美容上の問題も生じます。

 一方、甲状腺ホルモンが足りなければ基礎代謝が下がるため、慢性的な倦怠感に襲われて、あまり食べなくても太ってきたりします。

 こちらの代表が橋本病です。周囲からは単なる怠け癖と思われることもあり、やはりかなりつらい思いをすることになります。

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