バセドー病、橋本病、がん…甲状腺のトラブルが多い
甲状腺は首の前側付け根に位置する小器官で、甲状腺ホルモンを産生・分泌しています。その甲状腺が、中高年女性にとって大きなウイークポイントとなっています。
バセドー病とか橋本病とか、どこかで聞いたことがあると思います。
甲状腺の病気は大きく2種類に分かれます。甲状腺ホルモンが過剰(甲状腺機能亢進症)か、不足(甲状腺機能低下症)か。前者の代表がバセドー病、後者の代表が橋本病です。
甲状腺ホルモンは全身の細胞を活性化して、基礎代謝を上げる作用を持っています。ですからこれが多過ぎると、心臓の鼓動が増え(動悸・頻脈)、消費エネルギーが増えるため多食傾向になったり、食べても痩せ続けたりと、さまざまな症状が出てきます。特にバセドー病は、眼球突出といって眼球が前方に飛び出したような風貌になるため、美容上の問題も生じます。
一方、甲状腺ホルモンが足りなければ基礎代謝が下がるため、慢性的な倦怠感に襲われて、あまり食べなくても太ってきたりします。
こちらの代表が橋本病です。周囲からは単なる怠け癖と思われることもあり、やはりかなりつらい思いをすることになります。