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大島貞昭鍼灸師、柔道整復師

日本医学柔整鍼灸専門学校専任教員、日本医学柔整鍼灸専門学校、狭山ケ丘高校サッカー部コーチ兼トレーナー、日本サッカー協会B級ライセンス、日本サッカー協会審判員、R―Conditioning Coach、日本スポーツ障害予防協会インストラクター、NITTスポーツコンディショニングセンタートレーナー、鍼灸師、柔道整復師、日本鍼灸師会、埼玉県鍼灸師会所属。

鍼灸のスポーツ医療における役割は?取り入れる選手も多い

公開日: 更新日:

 東洋医学では古くから「未病」という考え方があります。未病とは病気になりそうな状態であり、そんな状態を察知し対策を講じることで、バランスの取れた健康な状態に戻す。これを、東洋医学では得意としているのです。

 この考え方はスポーツ選手のパフォーマンス向上やコンディション維持に合致し、鍼灸を体調維持のために取り入れるスポーツ選手も珍しくありません。プロ野球やJリーグのトレーナーの多くが鍼灸マッサージ師の免許を有していますし、開業する鍼灸師でも、アマチュアのスポーツ団体や学校などと提携しサポート関係を持つことはよくあります。

 実際に私が対処したケースを挙げると、大学のサッカー部の選手からパフォーマンスが上がらないという相談を受け、問診から睡眠時間が少ないと判断し、全身に週3回の鍼治療を行った結果、よく寝られて疲れなくなり、パフォーマンスが戻りました。

 また、同じく大学のサッカー選手が公式戦当日に足関節を捻挫。選手本人、監督、そして私と協議の末、試合に出場するとなったのですが、痛みがあると無意識にプレーを制限してしまう恐れがある。そこで、私は痛み部分に円皮鍼(0.6ミリの貼り付けるタイプの鍼)をし、テーピングで足関節を固定。選手は試合にフル出場し、しかし悪化することなく、試合を終えることができました。

 いずれも本格的な不調となる前に、鍼灸で対策を講じているわけです。スポーツにおける鍼灸治療のサポートの重要性は今後も高まっていくものと考えられます。

 ただ、誰にでも鍼灸が向いているとは言えませんし、絶対に効くとも言えません。飲み薬が苦手な方、漢方薬が苦手な方がいるように、鍼灸が苦手な方もいます。まずは試してみて、もし自分に合っていると思われたようなら、今後、未病の対策のひとつに鍼灸を選んではいかがでしょうか。

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