焼肉の定番「タン塩にレモン」は当たり前? それは叙々苑1号店から始まった
どーも焼肉作家のNIQです。焼肉は男女問わず、老いも若きも子供にも愛される、今や、日本を代表する料理です。未だにブームと言える状況で、業界を驚かせるアイデアを持った若きオーナーによる新店も続々誕生しています。ただ焼肉で最初に食べるメニューであるスターターに関しては、いつの時代も変わらず鬼定番はタン塩。はたしてスターターとしてタン塩は正解なのか? なぜ、またレモンがいつもついてくるのか? まずはそんな疑問について、解き明かしていきましょう。
◆タン塩は叙々苑1号店が起源
「焼肉革命」(角川新書)によれば、タン塩は40年前、叙々苑の1号店である六本木本店から始まりました。叙々苑の創業者の新井泰道さんが「何か新しいメニューを」と模索しているときに、食肉業者の提案で生まれたそうです。特にスターターを意識したわけではなく、メニューにバラエティーを持たせるのが狙いだったようです。
タンは味がタンパクで食感を楽しめる部位です。「サーロイン」や「リブロース芯」など塩で食べても舌に脂が残る霜降りや味の濃い部位、タレ肉の後に食べると、確実に味の印象が薄れます。やはりオーダーのセオリーは味の薄い部位→濃い部位が基本。