台風で停電&断水の2次被害…生き残るために心がけたい「5つの満タン」とは
マイカーがクーラー代わりに、スマホの充電も可能
③車のガソリンを入れておく
車のガソリンも満タンにしておきたい。停電による猛暑対策ともつながるが、自動車があればクーラー代わりにもなり、スマホの充電もできる。
「災害後は、交通機関がストップする可能性があり、車でしか移動手段が取れない場合があります。給油所は行列ができますので、事前の満タンを呼びかけています」(小倉北区役所の担当者)
先ほどの280時間の停電を記録した台風15号では、千葉県内の給油所が軒並み営業停止。八街市で唯一営業をしていたガソリンスタンドには1時間の長い行列ができていた。「停電の影響で自宅のエアコンが使えず、車中で過ごしている」(住民)という理由での給油所の行列だった。
④冷凍庫でペットボトルを凍らせておく
ここまではよく言われる「3つの満タン」だが、万全を期してもう2つ加えたい。まずは冷凍庫の中には水を凍らせたペットボトルの満タンだ。動かなくなった冷蔵庫が冷気を保つのは、ドアを開閉しなくてもせいぜい2~3時間ほど。夏場の今はそれを過ぎると急激に中の食品の腐敗が進むので、付け焼き刃ではあるが、台風がやってくる前日までに空いたペットボトルに水を入れて凍らせ、停電が長引きそうな時にそれを冷蔵室や野菜室に移して保冷の役目を果たしたい。東日本大震災の「計画停電」も、春先ではあったが、冷蔵庫の冷気を保てる最大3時間までに設定されていた。
⑤植木や自転車を家屋の中に入れておく
最後は外の危険物を家の中に満タンにしておきたい。特にマンションの場合は、ベランダから強風にあおられて落下する可能性がある。洗濯物干しや植木鉢など風で飛ばされそうなものは家の中へしまっておきたい。大型のプランターはたっぷりと水をやって土を重たくしたり、レンガなどを重し代わりに使うことでも対策は可能だ。
他に雨や風が強くなる前の備えとしては、雨戸の固定。雨戸がない場合はカーテンを閉めて、窓ガラスの破損に備えたい。また、窓ガラス全体に飛散防止フィルムを貼っておけば、飛来物で窓が割れた際でもガラス片でケガをする可能性は低くなる。
もっとも、最近の窓に使われている「強化ガラス」は割れるとボロボロになるので、昔のガラスのようにとがった先で手や足を切ってケガをする可能性は低い。
台風通過はせいぜい半日程度なので、そこまでの辛抱。ただし、備えあれば憂いなしの言葉の通り、その先の停電と断水まで十分に「あるもの」として準備しておきたい。